こんにちは、あーとさんぽぽん(Artsanpopon)です 

今回は10/20に展覧会オープニングが行なわれた榎倉康二「Figure」のレポートです。


Artsanpoponが大好きなギャラリーの1つ、Taka Ishiiギャラリーの展示は、もの派のメンバーとして紹介されることの多い、榎倉康二氏。しかし説明を聞いてみると、彼はもの派と自ら名乗ったことはないようで、独自の視点で製作していたようです。

今回の展示では、黒色の203×355×27㌢の巨大な布が壁に掛けられたものや、巨大な絨毯に不思議なシミがついたものが壁いっぱいに展示されていました。これらの作品は一見すると額装されていないためペインティングなのか分かり兼ねる印象を持ってしまいましたが、そこがまさに彼が狙ったところだったようです。

そう、仮にこの作品が壁に綺麗に掛けられていたとしたら、我ら鑑賞者は間違いなく"作品"として認識してしまうことでしょう。ただ、こうやって一見ずり落ちた格好で展示することで鑑賞者に混乱を引き起こすのです。ハイ、私も戸惑いました(笑)


榎倉氏は制作を通じて、姿や境界線を明らかにし、人間や物を取り巻く空間といかに関係を築くかを問い続けていたそうです。そのため彼の作品の中には、キャンパスに廃油を染み込ませた木を置き、木から廃油が染み込んだ滲みを作品として利用するなど、物と物との関係や境界線に着目し、「絵画」の枠組みからの逸脱を試みていたようです。

なかなか作品理解が難しい展示でしたが、実物がみられてハッピーでした。

では、では

榎倉康二「Figure」
日程:2017/10/20~ 2017/11/18
開館時間:11:00〜19:00(月曜・日曜・祝祭日休館)
アクセス:〒106-0032 東京都港区六本木6-5-24 complex665 3F
公式サイト: