こんにちは、あーとさんぽぽん(Artsanpopon)です

今回は、「中之条ビエンナーレ(NAKANOJO BIENNALE 2017)」のオススメ作品パート1(名久田&伊参エリア編)です。

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【オススメ展示会場&作品】

 《名久田エリア》
1】名久田教場 

Polyphony by 小林清乃(こばやしきよの)
大きな窓からの風が気持ち良い素敵な空間。中央に机があり、周囲に設置されたスピーカーから幾人かの若い女性の声が聞こえてきました。耳を澄まして聞いていると丁寧な言葉遣いで、戦後の物語らしき内容が流れてきます‥。誰か大切な友人に向けた手紙の朗読のようでした。

本作品は小林さんが、72年前の女学生達の手紙が入った木箱を偶然古書店にて入手したことから始まったプロジェクトのようです。身元がわかる手紙主に個別に連絡を取り、個人が特定されない内容に手紙を一部修正後、代読で文面を音声に起こし、展示していました。また、二階には小林さんが手紙の主に宛てた手紙も展示されており、アーティストである小林さんがどのような気持ちで本作品を製作したのかが伝わってきました。

印象的だったのは、戦中彼女達がどれほど不安な日々を過ごしたのか、そして戦後自身の進路について考え、行動することにどれほど希望を見出しているかが伝わってきたことでした。平和ボケしている私に、ドシンと突き刺さる内容でした。

GHQ PORTRAITS by ユアサエボシ
発掘土器などが展示されている教室の奥に、多数の古びた瓦に進駐軍らしい似顔絵が描かれた作品です。

展示室には作品と合わせて、2016年12月8日の某新聞社会面の記事があり、「作者不明の進駐軍似顔絵がアメリカのワシントン州に住む男性の屋根裏で瓦に描かれた似顔絵150枚が発見された」とありました。
作品を見たときはなんとも不思議なものがアメリカの屋根裏で発見されたのだな、すごいニュースだなと信じていましたが、よく見ると👀"某新聞社会面"とあり、150枚もの瓦が海外に運ばれるわけはないし、真相は定かではないな、と今記事を書きながら感じています‥。仮にフィクションの内容だったとしても、あれ?っと思ってしまう興味深い作品でした。そしてなにより、絵のタッチがとても好みでした。

《伊参エリア》
2】旧五反田学校

時間を巡る by 鈴木美緒
教室を入ると糸が天井から吊り下げられており、近づいてみるとボタンのカーテンであることに気がつきます。作品解説によると、これらのボタンは地元の人々によって持ち込まれたものとのことでした。

鈴木さん曰く、「ボタンにはその洋服を着ていた人の記憶がある」とありましたが、いくつかのボタンは確かに最近は目にしないデザインのものでした。ボタンに限らず、モノには人の記憶が宿ると言昔から言われモノに敬意を払っていた時代があったなと思い、モノに溢れる昨今、何気なく廃棄しがちな自分とモノとの関わり方について考えさせられました。 

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次回、オススメ作品パート2では、沢渡暮坂&四万温泉&中之条伊勢町エリア編をお送りします。 

では、では